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【King Gnu/Teenager Forever】歌詞の意味を考察 ”今”という煌めきをもう一度

King Gnu『Teenager Forever』

最高に痛くて最高にかっこいい、エネルギーに満ち溢れた楽曲です。私たちがいつの間にか忘れ去ってしまっていた、大切な”何か”がここにはあります。

現在YouTubeではMVも公開中。


King Gnu - Teenager Forever

メンバーのプライベートドキュメントで構成されたMV。必見です。

一見するとKing Gnuっぽくないような青春真っ盛りの楽曲ですが、歌詞を見ていくと常田さんの世界観全開

ここではその歌詞に注目し、楽曲の魅力を紐解いていければと思います!

 

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歌詞解釈

1番

他の誰かになんてなれやしないよ

そんなのわかってるんだ

明日を信じてみたいの

微かな自分を愛せなかったとしても

Teenager Forever 作詞 Daiki Tsuneda

 他の誰かになんてなれないけど、明日に希望を持ってみたい。

底なしに明るそうに見える『Teenager Forever』ですが、実際のところかなり現実を見据えた楽曲です。「他の誰かになんてなれやしないよ」なんかは『白日』に近いものすら感じます。

自分を肯定することなんかできないし、かといって他の誰かにもなれない。現実は非情で残酷です。

しかし「白日」とこの曲が決定的に違うのは、白日が「今日だけは全てを忘れさせて」とかなり悲観的なのに対し、それでも「明日を信じてみたいの」と前を向いているところ。

 

 

望んだこと全てが叶うわけはないよ

そんなのわかってるんだ

深い傷もいずれはかさぶたに変わって

剥がれ落ちるだろうか

Teenager Forever 作詞 Daiki Tsuneda

望んだこと全てが叶うわけはない。もう大人なんだから、そんなことわかっている。

それでも、深い傷だっていつか綺麗になくなるかもよ? と、あくまで未来に希望を抱いているのです。もう大人だから暗い現実だってわかっているけれど、そんなこと知ったことか。弾けんばかりのエネルギーを感じます。

 

いつまでも相変わらずつまらない話を

つまらない中にどこまでも幸せを探すよ

Teenager Forever 作詞 Daiki Tsuneda

”いつまでも相変わらず”  とあるので、きっと学生時代に話していたようなくだらない話なのでしょう。大人が聴いたら鼻で笑うような夢の話。十代の頃に考えることなんて、今考えると馬鹿馬鹿しく思えるようなことばかりです。

だけど大人になってもそんな馬鹿話をして、幸せを追いかけてやろう。

何か私たちがとうに諦めた青春をまじまじと見せつけられたような、そんな感覚。

 

 

伝えたい思いは溢れているのに

伝え方が分からなくて今でも言葉を探してるんだ

遠くに散っていった夢の欠片に

めくるめくあなたの煌めきに気付けたらいいんだ

Teenager Forever 作詞 Daiki Tsuneda

伝えたい思いは溢れてるのに、大人になった私たちは今でも言葉を探しています。やるせない。あの頃から何も変わっちゃいない。でも散り散りになった夢の欠片とか、目が眩むほど煌めく ”あなた”に気付けたらそれでいいんだ。

現実は確かに非情だけど、今ある煌めきに気付けたらそれが今の最高到達点じゃないか。嘆いてないで、まずは今あるものの素晴らしさに気付いたらどうだ。

大人になった私たちは、いつしかエゴを押し殺すようにして息をするようになっていました。 しかしこの曲では、その押し殺したエゴが直視できないほど輝いています。もうないはずの感情がこの曲にはあるのです。

 

2番

結局のところ誰も教えちゃくれないんだ

進むべき道なんて

等身大のままで生きていこうぜ

歳を重ねても

Teenager Forever 作詞 Daiki Tsuneda

結局いくつになろうと、誰も進むべき道なんか教えてくれないんです。自分でなんとか切り開いていくしかない。路頭に迷います。でも、ならいっそ等身大のまま生きていこうぜ。歳を重ねたって、見栄なんか張らずに楽しくやっていこうぜ。もうそれでいいじゃないか。

いい意味で若気の至りというか、くよくよ悩んでることなんて馬鹿馬鹿しく思えてきます。若い頃は誰だってそうだった。でも年を取ったからってなんだ。目を覚ませ。そう言われているようで耳が痛いです。

 

 

いつまでも相変わらずつまらない話を

つまらない中にどこまでも幸せを探すよ

煌めきを探してよ

Teenager Forever 作詞 Daiki Tsuneda

歳を重ねても、いつまでも変わらずつまらない話を。つまらない話の中に幸せを。

ここまでは『Teenager Forever』という曲の世界の話だったのに、「煌めきを探してよ」と、不意にこちらを世界に引き込んできます。そして急に他人事ではいられなるのです。ほらそこで何ぼさっと聞いてるんだよ、と常田さんに突き飛ばされたような感覚。確かに今という煌めきに気付いてすらいなかったかもしれない。何か大切な感情を忘れていたのかもしれない。

急に文体を変えたり主語を変えたりして変化をつけてくるのはKing Gnuの歌詞の1つの特徴なのかもしれませんね。

 

 

散々振り回して振り回されて

大事なのはあなただってことに気付かないままで

一体未来はどうなるのかなんてことより

めくるめく今という煌めきに気付けたらいいんだ

Teenager Forever 作詞 Daiki Tsuneda

散々振り回し振り回される日々の営みの中で、1番のサビで歌った「あなたの煌めき」にすら気付けないままで。無いものを悔やんでばかりで、目の前にある大切なものにさえ気付けないままじゃないか。そう言われているようで耳が痛いです。

 もう未来がどうなるかなんて考えるんじゃなくて、”今”という煌めきに気付けたらそれでいいじゃん。10代の頃はそうだっただろ? ”今” って意外と輝いているんだぜ。

忙しない日常の中で忘れ去られていた ”今” という時間の煌めき を、もう一度教えてくれたような、そんな感覚。

 

この曲を聴くと、心の奥底に眠っていた何かが呼び起こされるのです。そして問いかけられます。本当に今の生き方でいいのかと。もっと人生楽しんだっていいじゃないか、と。目の覚めるような爽快感を感じさせてくれます。

 

『Teenager Forever』。

最高にイタくて最高にカッコいい楽曲です…!

 

 

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